Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.6

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第6弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第6弾をお届けします!

※3月7日から3月20日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

目次

1.「岩手に期待の星」~NPBの研修審判員として契約~(岩手県版)

2.「休校の中高生 居場所は」~部活休み娯楽施設も制限~(全国版)

3.「長期化なら死活問題」~バスケ・卓球 財政基盤弱く危機感~(全国版)

4.「日本高野連 苦渋」~自粛広がり決断~(全国版)

5.「国際審判員 見事に合格」~岩手県から2人目~(岩手県花巻市)

6.「授業より野球」~選ばず賛成~(全国版)

7.「校長判断で可能」~離任式、始業式、入学式、部活動~(岩手県奥州市)

8.「スポーツ自粛」~解き放たれる日はいつ~(岩手県版)

【1】「岩手に期待の星」~NPBの研修審判員として契約~

岩手に期待の星が現れた。県立大学の加藤さん(宮古市出身)が日本野球機構(NPB)の研修審判員として契約。今年選ばれた4人のうちの1人だ。花巻東高の元球児。独立リーグで研鑽し、育成審判員を目指す。1軍でジャッジするまでには厳しい道のりがある。つらいことも多い。元プロ野球審判員の山崎夏生さんは「野球が好きという情熱はぶれなかった」。加藤さんの勇姿を心待ちにしたい。

岩手日報 2020/03/07

現役のプロ審判員は50人程度の少数精鋭集団。プロ野球選手同様に狭き門。子供たちが、必ずしもプロ野球選手を目指すだけでなく、プロ審判員を目指す選択肢があっても良い。そのためには審判員のステータス向上が望まれます。

【2】「休校の中高生 居場所は」~部活休み娯楽施設も制限~

新型コロナウイルスの感染拡大で学校が一斉に休みになり、中高生たちが行き場を失っている。授業だけでなく、部活も自粛。子どもの利用を制限する施設も出てきた。「家で一人は寂しい」「遊ぶ場所もないなんて」という声が漏れる。

文部科学省は2月末、全国の都道府県教育委員会に、3月2日から春休みまで小中学校などの臨時休校を求めた。人の集まるところへの外出を避け、基本的に自宅で過ごすように求めた。部活動も自粛だ。小学生には学童保育が受け皿になるだろうが、中高生たちは頼れない。東京都世田谷区が昨年2月に開設した区立希望丘青少年センター(アップス)には、夜まで中高生が集まる。担当者は「中高生の行き場がない。区から指示がない限り、通常通り開くつもりだ」という。

朝日新聞 2020/03/07

皮肉なことに部活動がないことで、行き場を失う中高生。ブラック部活、部活動問題とは何か。過剰な活動や行き過ぎた指導、先生の働き方など、そもそも活動が悪い訳ではなく、その在り方やルールが時代にマッチしていないだけで、活動そのものが悪いわけではない。施設開放にしても感染していない地域で全面禁止は必要なのか。ましてや公園や校庭などで。花巻市は基本的には公共施設の利用を禁止しているが、果たしてそこまでの必要があるのだろうか。

【3】「長期化なら死活問題」~バスケ・卓球 財政基盤弱く危機感~

新型コロナウイルスの感染拡大で、スポーツ大会が無観客や延期に追い込まれている。経済的な損失は相当額に上るとみられ、特にプロ野球やサッカーJリーグ以外の財政基盤が弱い各リーグが受ける打撃は大きい。バスケットボール男子Bリーグ、卓球Tリーグなどは今後に不安を抱え「全てが吹き飛ぶ」との声も。事態が長期化すれば死活問題になりかねない。大きな放送権料が入るプロ野球などと違って中小の地元企業に支えられるクラブも多く、景気の影響を受けやすい。B2のクラブ関係者は「そろそろ来季のスポンサーをお願いする時期だが、この状況では厳しい」と頭を抱えた。

岩手日報 2020/03/08

日本全体の景気が冷え込めばスポンサー離れ。そして、ファンの熱量低下。プロ化したとは言え、まだまだスポンサーからの営業収入に依存する競技団体も多い。今だからこそファンや地域がクラブを支えとき。頑張れのグルージャ、ビックブルズ!

【4】「日本高野連 苦渋」~自粛広がり決断~

新型コロナウイルスの感染拡大で、国内外のスポーツイベントが次々に中止や延期となった。自粛の動き広がる中、日本高野連も選抜高校野球大会中止の決断に追い込まれた。春の到来を告げる風物詩は消えた。1大会で50万人以上の入場者数を誇る国民的な人気イベントなだけに、衝撃の度合いは計り知れない。

選抜大会は2度の震災による中止の危機を乗り越えた歴史がある。しかし、今回は違う。4日に無観客開催の方針を示した際には、日本高野連には中止を求める声と、多くの批判が寄せられた。「追い風が吹かなかった。」と震災当時を知る日本高野連の幹部は力なくつぶやいた。

岩手日報 2020/03/12

選抜高校野球のほか、高体連主催の3月の全国高校大会の全ての競技が中止に。そして、日本だけでなく、サッカーセリエA(イタリア)やバスケットボールNBA(米国)など欧米のプロスポーツも一斉に中断。当初は楽観的な見方をしていた人たちも世界的な感染拡大を受けて、3月中の主要大会のみならず練習すらままならない状況。

巷ではルール違反の活動などマイナス面の話題もちらほらと聞こえてきます。今は、震災復興に立ち向かった強烈な追い風でなく、一歩も進むことのできない強烈な向い風の中、今、我々大人ができること、すべきことは何なのか、今一度考える時ではないでしょうか。全てのスポーツに1日でも早く日常が戻ることを願う。

【5】「国際審判員 見事に合格」~岩手県から2人目~

岩手県で野球審判員を務めている花巻市野球協会の田口さんが国際審判員に合格した。今回の合格者は75人中5人の狭き門。田口さんは「日本の主要大会を任せてもらい、国際大会もやりたい思いが強くなった。東京五輪の舞台に立てるように頑張りたい」と新たな夢を追い掛ける。

 岩手県には約600人の審判員がいるが、60歳以下の審判員は約130人と少ない。「球が当たって骨折する審判もいる。まさに命懸け。160キロが計測された試合では20、30歳代が塁審を務めた。大舞台での振る舞いなどを見て、少しでも興味を持ってくれたらうれしい」と語り、自身の世界挑戦が若手審判員の増加につながることを願う。

 岩手日報  2020/03/13

中止になった選抜高校野球にも花巻市から審判員が派遣される予定だったと聞いていました。選手が表で審判が裏(方)と見られがちですが、選手と審判の関係には表も裏もありません。我々はとかくミスジャッジに目が行きがちですが、審判のナイスジャッジなくして伝説の試合が生まれることはないのです。

【6】「授業より野球」~選ばず賛成~

高校野球が運動部活動の一つだという教育的な視点からみると、中止という選択肢しかなかった。一斉休校要請を受け、教育の根幹である授業を控えている学校で、課外活動である部活動が行われることは矛盾するからだ。3月中に予定されていた高体連加盟の全国高校選抜等大会は、23種目25大会すべてで中止が決まったが、部活動の位置付けからすればやはり適切な判断だった。野球だけが活動する正当性は薄い。

部活動に詳しい早稲田大の中澤篤史准教授は、「運動部活動の競技化が進み、肥大化する傾向がある中、野球が図抜けて独自路線を進むのか心配していたが、高校野球が教育の一環であるという部活動の本分に沿ったことを強く支持する」と話す。

朝日新聞 2020/03/14

近年は高校野球の過剰なエンタメ化で、他の部活動とは一線を画す存在だった高校野球も学校の部活動だということ。球数制限の問題にしても大人が子供たちを守るために、何が正しいのか、今何を変えるべきなのかという本質的なことが議論の“中心”にあったのか。おのずと今回の中止ついても改めて高校野球も同じ部活動だということです。

【7】「校長判断で可能」~離任式、始業式、入学式、部活動~

奥州市教育委員会は16日、時間短縮など進学コロナウイルス感染症対策を講じた上で、離任式や始業式、入学式を校長の判断で実施して構わない旨を各小中学校長宛に通知した。

その他として中学校の部活動は、春休み中は禁止。4月中は平日の部活動の時間延長はせず、休日は他校との練習試合や合同練習などを行わないよう留意する。

岩手日報  2020/03/17

都道府県、市町村ごとに対応が分かれるコロナ問題。中学3年生にとって、最後の中総体に向けて大事な時期に練習試合禁止。そもそも中総体は行われるのか。中総体がない部活動に意味があるのか?いや、意味はあるはずだ。でも、いまの中学生に納得できる説明ができるだろうか。今、本部活動は変革のチャンスかも知れない。

【8】「スポーツ自粛」~解き放たれる日はいつ~

スポーツ自粛は逆に気づかれることもある。「スポーツの力」を口にすることは多いが、今まさにそれを強く感じる。競技者たちが解き放たれ、躍動する日が早く来ることを待ちたい。観客あってのスポーツということも実感する。今、大相撲を見て誰もが思うのではないか。声援が力士の高揚感を高め、歓声が白星の価値を高めることを。力士自身も感じているようだ。錦木関は初日に「静かすぎて嫌。難しい」と語っていた。

  岩手日報 2020/03/18

無観客試合を観ていると、同じスポーツなのかと感じることがある。NBAのスーパースター、レブロン・ジェームスは「俺はチームメイトやファンのためにプレーしている。観客なしではプレーしない」と語っていた。試合が出来れば良いものなのか?チームメイト、ファン、家族などのサポートがあってのスポーツなのだ。

次回もお楽しみに!

 コロナウイルス拡大の影響でスポーツ関連の記事が少ない週が続いていますが、徐々に学校活動の容認やスポーツ施設の再開が近づいています。見解を待つもの大事ですが、個人や小グループでやれることはあるはず。スポーツ庁は3月19日付けで「子供の運動不足の解消・運動機会の確保として、屋外で安全に行える運動例と注意点」を掲載しています。

あくまでも運動の例であって、今だからこそ自分にできる事を考え、コロナストレスを解消しましょう。時間は有限、アイデアは無限。

では、また!