Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.12

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第12弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第12弾をお届けします!

 

※5月30日から6月12日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

1.「白熱思いぶつけ合う3高校合同引退試合」~花巻、盛岡両市ハンドボール部~(岩手県花巻市)

2.「部活動上限撤廃」~練習試合、東北6県も可~(岩手県版)

3.「全13地区で中総体」~20日皮切りに~(岩手県版)

4.「県高校総体サッカー代替へ」~今月下旬から大会~(岩手県版)

5.「紫波町でパラ事前合宿」~専用設備、支援に評価~(岩手県紫波町)

6.「顔上げ前へ先輩鼓舞」~花巻東野球部OBと3年生が試合~(岩手県花巻市)

7.「23競技が代替断念」~開催は弓道、サッカー~(岩手県版)

8.「スマホアプリで代替企画」~いわて盛岡シティマラソン~(岩手県盛岡市)

【1】「白熱思いぶつけ合う3高校合同引退試合」~花巻、盛岡両市ハンドボール部~

花巻、盛岡両市の高校3校のハンドボール部は30日、花巻市松園町の市総合体育館で合同の3年生引退試合を行った。新型コロナウイルスにより、本県で予定されていた全国高校総合体育大会 (高総体)や県高総体が中止となったのを踏まえて企画。高総体のメイン会場だった体育館で3年間の成長や思いをぶつけ合い、熱戦を繰り広げた。今夏の高総体ハンドボール競技は東京五輪に伴う分散開催により本県で行われることとなっており、開催地枠を含め男女各2チームが出場する予定だった。同日は、男子の花巻北と盛岡一、女子の花巻南と花巻北が対戦。全員がユニホームを着てベンチ入りした。

岩手日日 2020/05/31

素晴らしい企画。しかし、何故、花巻市は30日からハンドボールのために体育館を開放したのでしょうか?ハンドボール以外も同じような思いを頂いている選手や指導者がいるのでは?ならば、緊急事態宣言解除後、同じ方針や声明を打ち出すのが公平ではないのか。はっきり言おう、競技によって対応を分けるべきはない。

 

【2】「部活動上限撤廃」~練習試合、東北6県も可~

県教委は1日、学校における新型コロナウイルスの感染症に関する衛生管理マニュアル「学校の新しい生活様式」を踏まえた県立学校の部活動の方針をまとめた。感染症防止のためこれまで平日2時間以内、休日3時間以内としていた部活動の上限をなくし各校が定める基準で活動ができる。東北6県の学校との練習試合や合同練習も認める。

岩手日日 2020/06/02

部活動の再開に伴い、消毒や換気の徹底など感染症対策をセットで考える新たな時代に入ったと言える。元に戻るのでなく、選手、指導者、保護者が新たな時代に対応した部活動を実践していかなければならない。

 

【3】「全13地区で中総体」~20日皮切りに~

新型コロナウイルスの感染症の影響で県中総体が中止となる中、県内全13地区の中体連はそれぞれの地区中総体を開く。今月下旬からの約1か月間に、順次開催する方向。試合数を減らして無観客とし、一部競技は別日程を模索するなど感染症対策を講じ、多くの3年生にとって集大成となる舞台を用意する。

岩手日報 2020/06/04

当初は地区中総体の開催すら危ぶまれていたなか、全13地区で大会が開催されることになり、関係者の皆様に感謝申し上げます。3年生の皆様さんにとって、記憶に残る特別な大会になることを願う。

 

【4】「県高校総体サッカー代替へ」~今月下旬から大会~(岩手県版)

新型コロナウイルスの感染症の影響による県高総体の中止を受け、県高体連サッカー専門部は3日までに代替大会の開催を決めた。6月下旬から7月上旬に行い、8強から盛岡市の「いわぎんスタジアム」で試合を予定する。

岩手日報 2020/06/04

県では県高総体の代替大会を開催しない方針を示したが、各専門部の判断により代替大会を判断することとしていた。サッカーは年末の全国高校選手権という高総体に並ぶ大規模な全国大会があるわけだが、高総体を一区切りとする選手も多い。早期、代替大会の開催は引退する3年生にとって節目の大会となる。

 

【5】「紫波町でパラ事前合宿」~専用設備、支援に評価~

東京パラリンピックのシッティングバレーボールに出場するカナダ女子代表の事前合宿地に紫波町が内定した。来年の開幕に合わせて約20人の選手、スタッフが1週間ほど滞在する予定。バレーボール専用体育館の設備や支援の充実が評価された。同国のホストタウンとして男子バレーボールチームの事前合宿地にも選ばれており、一体的な盛り上げを目指す。

岩手日報  2020/06/05

以前のオピニオンで男子バレーボールチームの事前合宿地の決定を紹介しましたが、今回注目するべきは、バレーボール専用体育館というハード面ではなく、地元の子どもたちとの交流会や食事会などの手厚いもてなしも高評価のポイントとの事。ハードを整備して終わりではなく、そこから、どう使われ、どう地元に愛される施設になるか。補助金でオリンピック仕様の施設を作れても、必ずしもオリンピックチームを誘致できる訳ではない。

 

【6】「顔上げ前へ先輩鼓舞」~花巻東野球部OBと3年生が試合~

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で今夏の全国高校野球選手権が中止になり、花巻東OBと同校3年生による初の交流試合が7日、盛岡市の県営球場で行われた。「卒業しても野球人生は終わらない」と、全国の大学や社会人で活躍する選手が見せた全力プレー。1度はどん底まで気持ちが沈んだ3年生の背中を押した。

岩手日報 2020/06/08

まさにスポーツに引退や終わりはない。何度でもチャレンジできるし、プロになるのがゴールでもない。少し先を行く、人生の先輩との交流試合を機に新たな目標に向かって頑張ってほしい。しかし、聖地の県営球場での交流試合にケチを付けるつもりはないが、東高隣の花巻球場は未だ県内在住のみの利用。こう言った機会に門戸を広げることはできないのだろうか。

 

【7】「23競技が代替断念」~開催は弓道、サッカー~

県高校総体(全31競技)の競技別代替大会について、全体の7割を超す23競技が実施を見送ったことが、県高体連への取材で分かった。現時点では実施は2競技のみで、弓道が既に終え、サッカーは6~7月に開催の方針。残りは検討中などとした。別の形で引退試合を行った例などはあるが、県高体連として前向き対応は一部の競技にとどまった。

岩手日報  2020/06/09

消毒や換気などの感染症対策、会場調整や既に引退してしまった3年生のモチベーション。もっと早く代替大会を意思決定していれば、対策を取れた可能性もある。しかし、県高体連への批判は用意にできるが、未曾有の大災害のなか、その場その場でベストな判断したと考えるべき。

 

【8】「スマホアプリで代替企画」~いわて盛岡シティマラソン~

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止する第2回いわて盛岡シティマラソンの代替として、スマホアプリを活用して1か月分の走行距離を競い合う企画を展開することが11日、実行委員会への取材で分かった。

代替企画は「いわて盛岡シティマラソン・オンラインランニング月間(仮称)」。対象は中学生以上で、9月1日から10月31日までの1か月の走行距離を競う。走行距離は専用アプリをダウンロードしたGPSが付いたスマホや時計で計測する。走行距離の長い順に表彰し、賞品も贈る予定。

岩手日日 2020/06/12

単に中止、参加料全額返金ではなく、市民の運動機会の創出や次回大会に向けての機運の醸成など、新しい大会スタイルとして非常に面白い。

 

次回もお楽しみに!

今週は他市の対応と花巻市の対応を比較しながら、いろいろ考えさせられる週となりました。自治体の本気度、覚悟がなければ、“新しい部活動の様式”は生まれてこない。

では、また!