Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.29

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第29弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第29弾をお届けします!

岩手県を中心としたスポーツや部活動に関する時事ネタの中から気になるものをセレクトし、私的な見解でコメントしています。

大会結果などの競技面だけではなく、社会面や地域の話題などにも着眼しています。

※2月13日から2月26日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

目次

【目次】

1.「球児の肩肘守ろう」~県立中央病院の品川医師~(岩手県盛岡市)

2.「盛岡市内一周継走2年ぶり開催」~団体応援はなし~(岩手県盛岡市)

3.「集まれスノボ愛好者」~安比高原スキー場クエストパーク開業~(岩手県八幡平市)

4.「決勝もタイブレーク採用」~高野連選抜大会から~(全国版)

5.「野球振興、小中高連携」~県青少年団体体協が設立~(岩手県版)

6.「オリンピック金メダルと町おこし」~クロカンの魅力を伝えたい~(岩手県西和賀町)

7.「夢を与え続けるグラウンド」~大船渡・旧赤崎小跡地に整備~(岩手県大船渡市)

【1】「球児の肩肘守ろう」~県立中央病院の品川医師~

長く楽しむ野球人生になるため県立中央病院の品川医師が小学生から高校生までの肩や肘を守る取り組みを通じて、今後の課題とけがの予防のポイントを次のように語っています。

①「野球肘」は障害が進行するまで症状がなく、痛んで通院する頃には肘が伸びない子もいる。子どもは痛みを隠さずに伝えること。大人は話しやすい環境をつくり、肘を触ってみたりフォームや動きの変化を見逃さないことが大事。

②医師の数も課題だが、医師や理学療法士、トレーナーら医療系の職種のコミュニケーションが弱いと感じる。医師の診断だけではなく、理学療法士らによる動きの改善、筋肉や関節のチェックが必要。岩手は広いがネットワークを構築し、チームで対応できればオフシーズンなどに検診できる。

岩手日報 2021/02/13

菊池雄星(マリナーズ)、大谷翔平(エンゼルス)、佐々木朗希(ロッテ)と超高校級の投手を輩出する本県。医療系の関係者だけではなく、指導者にも選手の健康を第一に考えてほしい。佐々木朗希投手(大船渡高)の岩手県大会決勝戦の登板回避がいつの日か大英断として語られる日が来ることを切に願う。

【2】「盛岡市内一周継走2年ぶり開催」~団体応援はなし~

第74回盛岡市内一周継走大会の主催者は4月18日の開催を決めた。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、名物の中学生による団体応援を禁止し、運動公園内のコース脇に中学生がデザインした横断幕で「応援ロード」を演出し、選手の力走を後押しする。

岩手日報 2021/02/18

コロナによって伝統の風物詩が消え、新たな風物詩が誕生しようとしています。スポーツ界に限らず、コロナによって新たな価値観が生まれたことで“良い意味”で古き良き伝統が見直され、これからの時代に即したスポーツ界、社会になることが望まれます。

【3】「集まれスノボ愛好者」~安比高原スキー場クエストパーク開業~

八幡平市の安比高原スキー場にスノーボード用のキッカー(ジャンプ台)やジブ(障害物)などを備えた施設「安比クエストパーク」がオープンした。国内外での愛好者の広まりや、一関市出身で平昌冬季五輪日本代表の岩渕選手ら国内選手の活躍を受け、従来あったエリアを大幅に拡張。技量に合わせた設計で新たな雪山の魅力を発信するほか、選手の競技向上もバックアップする。

岩手日報 2021/02/19

全国屈指のスキー場で知られる安比高原スキー場。スキー愛好者が減少する中で新たなニーズに着目したリニューアルオープン。初心者や愛好者だけでなく、トップ選手の合宿や大会誘致ができる規模のリニューアルであることがポイント。全国屈指のスキー場から全国屈指のクエストパークと呼ばれる日も遠くはないのでしょうか。

2021/02/23_岩手日報「岩渕 完璧な1本を」~世界選手権に向けて調整~(八幡平市で合宿)

さっそく岩渕選手を始め全日本メンバーが安比高原で合宿を行っている記事が紹介されておりました。頑張れ安比高原!

【4】「決勝もタイブレーク採用」~高野連選抜大会から~

日本高野連は主要大会の決勝でもタイブレークを採用することを決めた。3月19日に甲子園球場で開幕する予定の第93回選抜高校野球大会から適用される。従来は決勝だけは延長15回まで行い、同点の場合は引き分け再試合(再試合ではタイブレークを適用)としていた。

岩手日報 2021/02/20

決勝“だから”こその例外規定であったが、決勝“だから”こそのタイブレークが必要との考えもある。選手の健康を守る観点から言えば当然後者の判断になるのではないか。美しいドラマはどんなルールの中でも生まれるのがスポーツの世界ではないのか。

【5】「野球振興、小中高連携」~県青少年団体体協が設立~

本県の小中高校生の野球に関わる7団体による県青少年野球団体競技会が21日発足した。普及振興と発展、障害予防、各団体の運営の円滑化や相互理解を進める。

①県協会、②リトルリーグ、③県中体連、④県中野連、⑤リトルシニア、⑥ボーイズリーグ、⑦県高野連の小中高校の7競技団体が連携は本県の野球にとっては面期的。

岩手日報 2021/02/22

これは本当に画期的なことで、それぞれの加盟団体の理念はあるものの共通の思いは野球人口の増加や青少年の健全育成なはず。この取り組みが野球界のみならず各競技団体に広がる一助となることを願います。

【6】「オリンピック金メダルと町おこし」~クロカンの魅力を伝えたい~

生まれ育った西和賀町に拠点を置き、2022年北京オリンピックを目指すプロクロスカントリースキーヤーの田中ゆかりさん。大好きスキーで町おこしをしたい個人事務所「West Wakka Athlete Club」を立ち上げ、自らが結果を出すことで町に活気を生み出しクロスカントリースキーの楽しさを伝えていく。

Standard[3・4月] 2021/02/25

田中さんは中学校卒業後、北海道の高校、大学に進学してクロスカントリースキーヤーとしての実績を積み上げていましたが、大学3年生のときに何も変わらない地元をみて嬉しさと同時に寂しさを感じ、クロスカントリーを通じての町おこしが考えたそうです。

 今は選択肢が多い時代で中学校を卒業し、他県の高校に進学する選手が増えています。それを悪と言う人もいますが、田中さんのように外でキャリアを積み、キャリア全盛期に地元に戻って恩返しするのも大いにありではないでしょうか。まさに今季プロ野球楽天イーグルスに復帰した田中将大投手の行動と重なると思いを感じ、田中さんの記事を紹介しました。

【7】「夢を与え続けるグラウンド」~大船渡・旧赤崎小跡地に整備~

大船渡市の赤崎グラウンドは、被災した旧赤崎小跡地に誕生した。2013年に大船渡高OBを中心とするプロジェクトで整備され、子どもたちの貴重な練習場所となった。その後市が人工芝化し2018年1月に完成。広さ1.15ヘクタールでサッカー場のほか、少年野球場としても使われている。利用者は人工芝化で3倍となり、2018・19年度は約1万5千人。全国高校選手権県大会など各種大会も開催されている。小笠原満男(サッカー元日本代表)さんらは、足しげくプロの仲間を引き連れて現地入り。トップレベルの技術を披露し、子どもたちに夢を与えてきた。

岩手日報 2021/02/26

今年で震災から10年。徐々に風化しつつある震災の教訓を今もなお伝え行動し続ける小笠原さん。例え地元にいなくて被災地を支え続ける思いと行動に感謝し、我々も震災の教訓を伝え続けなければならないと改めて感じています。

次回もお楽しみに!

それでは、次回のNorthern Rise 時事ネタオピニオンをお楽しみに!