Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.30

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第30弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第30弾をお届けします!

岩手県を中心としたスポーツや部活動に関する時事ネタの中から気になるものをセレクトし、私的な見解でコメントしています。

大会結果などの競技面だけではなく、社会面や地域の話題などにも着眼しています。

※2月27日から3月12日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

【目次】

1.「北上マラソン10月開催」~陸連公認は最後の大会に~(岩手県北上市)

2.「高校駅伝の経験を伝えろ」~遠野中出身、小中学生向け報告~(岩手県遠野市)

3.「春高バレー私も支える」~A級審判員の新沼美穂さん(水沢一高教諭)~(岩手県奥州市)

4.「11歳本県カーリングの星」~日本選手権に男子最年少出場~(岩手県盛岡市)

5.「バスケ・高校生TOデビュー」~盛岡北高・佐々木さんB3戦で計測担当~(岩手県盛岡市)

6.「豪雪選手に心身鍛える」~西和賀高運動部合同トレーニング~(岩手県西和賀町)

7「被災地支援に恩返し」~ブルズ通訳の19歳新田壮吾さん(釜石出身)~(岩手県釜石市)

【1】「北上マラソン10月開催」~陸連公認は最後の大会に~

北上マラソン大会の実行委員会は2021年大会を10月10日に開催することを決めた。日本陸連公認大会としては最後になり、22年度以降は市民参加を中心とした新たな大会に移行する。

大会は市のPRなどのため01年に始まった。18、19年は台風、20年はコロナの影響で3年連続中止となった。これまでに全国から延べ2万人以上が参加したが、市民参加は限定的だった。

岩手日報 2021/02/27

災害、コロナによって当たり前であったことを見直し、新しい価値を見出すための転換期でもある。大会を再構築することで“北上”市民ランナーに向けた北上マラソン第2章の始まりに期待しましょう。

 

【2】「高校駅伝の経験を伝えろ」~遠野中出身、小中学生向け報告~

遠野市陸連は、昨年12月の全国高校駅伝に出場した同市出身の2人による報告会を開いた。市内の小中学生らが先輩ランナーの話に耳を傾け、意欲を高めた。

約50人が参加。ともに遠野中出身で、強豪校の仙台育英高3年の小原快都さん、盛岡誠桜高3年の菊池愛さんが、試合前日のルーティンやけがへの対処法など、会場からの質問を受けて経験を語った。

岩手日報 2021/02/27

プロやトップアマチュアプレイヤーではなく、地元出身の高校生であることで小中学生にとって、全国や世界を身近なものとして感じることができる取組みではないでしょうか。夢を見る、夢を叶えるためにはテレビやネットの世界だけではなく、身近な存在から夢を見る、夢を叶える貴重な場になったのではないだろうか。

 

【3】「春高バレー私も支える」~A級審判員の新沼美穂さん(水沢一高教諭)~

バレーボールの全日本高校選手権(春高バレー)の女子決勝で、4度も主審を務めた女性が県内にいる。

水沢一高教諭の新沼美穂さん(県高体連バレーボール専門部審判委員長)は審判歴20年の実績があり、今年1月の春高決勝でも笛を吹いた。「審判が目立つとゲームが崩れる。主役の選手、見ている人が納得する試合にしたい」という信条を胸に高校最高峰の大会を支えている。

岩手日報 2021/02/27

度々、本オピニオンで紹介している各競技を支える審判員の活躍。

現在、本県の女性A級審判は4名で近隣県よりも多く、女性が活躍しやすい環境である一方で、実働する審判員の高齢化が進んでいるとの事ですが、身近に全国レベルを経験した審判員がいることは今後の人材育成においても大きな存在ではないでしょうか。新沼さんに続く全国レベルの審判員が誕生することを期待しましょう。

 

【4】「11歳本県カーリングの星」~日本選手権に男子最年少出場~

本県のカーリング界に新星が現れた。競技歴わずか2年の松原永和(盛岡・岩手大付小5年)は、今月の日本選手権に男子では史上最年少の11歳で出場。大人顔負けのプレーで存在感を示し、目標の五輪出場へ大きな一歩を踏み出した。

岩手日報 2021/02/28

卓球ではあまりフィジカルの差が出にくいことから、若年層から活躍が目立ちますが、カーリングの世界でも小学生年代からの大人顔負けのプレーとは驚きです。いつの日か県内初のカーリングでのオリンピアンになることを期待しつつ、彼の成長を温かく見守っていきましょう。

 

【5】「バスケ・高校生TOデビュー」~盛岡北高・佐々木さんB3戦で計測担当~

バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)や県内の公式戦で試合運営を支えている県バスケットボール協会に、初の高校生テーブルオフィシャル(TO)が誕生した。佐々木日向さん(盛岡北高2年)は2月28日の岩手-東京EX戦でB3のTOデビュー。昨年春から審判員としてもバスケに関わり、新たな風を吹かせている。

岩手日報 2021/03/04

今週第2弾の審判員特集。佐々木さんはプレイヤーだけでなく裏方の仕事に興味をもち、高校1年時にC級審判ライセンスを取得。同様にTOの研修を受け、高校新人大会で実戦経験も積んでいる。高校卒業後も続けようと県内での進学を目指しているそうで、岩手ビックブルズの昇格と合わせて佐々木さんの活躍舞台がB2、B1に上がるためには岩手ビックブルズの躍進も欠かすことができません。頑張れ、岩手ビックブルズ!

 

【6】「豪雪選手に心身鍛える」~西和賀高運動部合同トレーニング~

西和賀高の運動部員は、同行校庭で冬季恒例の「豪雪地隊トレーニング」に取り組み、雪上での体力向上に励んだ。陸上競技、硬式野球、ボート、バドミントンの各部から1、2年約30人が参加し、混合グループ対抗の種目に臨んだ。

同トレーニングは豪雪に負けず心身を鍛えようと2009年に始まった。積雪後は毎週木曜、体育館や校庭で運動部員が合同で走り込みや筋力強化に取り組んでいる。

岩手日報 2021/03/06

高校野球などでは北国のハンディと言われ、なかなか北国のチームが優勝できないことがハンディと言われてきましたが、硬式野球の駒大苫小牧高やサッカーの青森山田高などの優勝により、ハンディを生かしたチーム強化が進み、北国のハンディという言葉を耳にしなくなりました。逆に強豪私立校などでは施設整備が充実してきており、ハンディを生かした取り組みが少なくなってきている気がします。施設が充実することは望ましいことではありますが、西和賀高のような北国のハンディに負けない取り組みも必要ではないかと改めて感じているところです。

 

【7】「被災地支援に恩返し」~ブルズ通訳の19歳新田壮吾さん(釜石出身)~

東日本大震災で被災した故郷釜石のために何ができるか。バスケットボール男子Bリーグ3部岩手ビックブルズの通訳を務める新田壮吾さん(19)は、日々考える。自身は被災していないのに、多くの支援を受けた心の引っかかりから始まった恩返しの行動。高校生活を通じて注力した2019年のラグビーワールドカップが終わり、一区切りがついても気持ちは変わっていない。

新田さんは「震災が忘れ去られる時期が差し迫った。震災がもたらしたことを見つめ直す」。10年たったその先で震災とどう関わるのか。19歳の考えは尽きない。

岩手日報 2021/03/10

震災から10年を迎え、被災地支援に関わったアスリートが様々なメディアでこの10年の歩みを語っています。筆者が何故、新田さんの記事を選んだのか。自身が被災していないのにも関わらず歩みを止めない恩返しの行動。我々も内陸に住むものにとっても、あの震災から何を学び、それをどう生かされているのか。新田さんの考えをヒントにこれまでの10年を振り返りながら、これから先の10年に震災の教訓をつなげていきたいと思う。

 

次回もお楽しみに!

体重無差別で争う柔道の全日本選手権の東北予選会に本Northern-Rise理事の平嶋孔輝が出場し、残念ながら予選トーナメント3回戦で敗退し本大会への出場はなりませんでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた柔道において決勝リーグまであと一歩のところまで健闘した平嶋孔輝にあっぱれ。

それでは、次回のNorthern Rise 時事ネタオピニオンをお楽しみに!