Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.31

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第31弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第31弾をお届けします!

岩手県を中心としたスポーツや部活動に関する時事ネタの中から気になるものをセレクトし、私的な見解でコメントしています。

大会結果などの競技面だけではなく、社会面や地域の話題などにも着眼しています。

※3月13日から3月26日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

【目次】

1.「釜石舞台 高校生熱戦」~復興祈念イベント明成(宮城)と盛岡市立~(岩手県釜石市)

2.「文武二刀流 東大に合格」~花巻東高野球部出の大巻さん~(岩手県岩手町)

3.「本県審判員 夢の聖地」~八重樫さん意気込み~(岩手県花巻市)

4.「小野寺 岩手の星」~パラ陸上女子車いす2種目V~(岩手県盛岡市)

5.「チーム一戸 快挙」~全国高校選抜・なぎなた~(岩手県一戸町)

6.「柔軟な配置、独自休暇」~わが社にしごと改革・栄組~(岩手県遠野市)

7.「岩手のチーム支援しよう」~IBCとめんこいテレビ~(岩手県版)

【1】 「釜石舞台 高校生熱戦」~復興祈念イベント明成(宮城)と盛岡市立~

バスケットボール男子Bリーグ3部岩手ビックブルズの東日本大震災復興祈念イベントは、釜石市鵜住居町の市民体育館で行われている。初日は盛岡市立高と昨年末の全国高校選手権(ウィンターカップ)を制した仙台大明成高(宮城)が対戦した。

仙台大明成高は花巻中出身のSG菅野ブルース(2年)らが実力を発揮し、121-73で勝利した。盛岡市立の佐々木主将は菅野ブルースと中学時代に都道府県対抗ジュニア大会のチームメイト。佐々木は「意地とプライドを懸けて戦った」と息を弾ませた。

岩手日報 2021/03/14

中学校卒業後と同時に強豪校の門がたたいた菅野君が凱旋。残念ながら昨年末のウィンターカップでは怪我の影響で出場はならなかったものの、大型ガードとして期待の存在。同校OBには現役NBAプレーヤーの八村塁選手もおり、菅野君にも八村選手に続く高校日本一、世界への飛躍が期待されます。何より彼の成長する過程が戦いの中で確認できた岩手の同年代のプレーヤーにとって大きな刺激になったのではないでしょうか。

 

【2】「文武二刀流 東大に合格」~花巻東高野球部出の大巻さん~

春夏13度の甲子園出場を誇る花巻東高校野球部から初の東大生が誕生した。2019年に同校を卒業した岩手町出身の大巻将人さんは2浪の末、同校に合格。野球部で学んだ苦しみを乗り越える考え方、同大野球部に3日間練習参加し将来プレーするイメージを具現化したことが赤門突破につながった。

岩手日報 2021/03/17

野球とは違った辛さ、甲子園出場とは違う難しさであったと思います。孤独な戦いの中で大巻さんを奮い立たせた“東大で野球をやる”という明確な目標と強い思い。夢を叶えるための明確な目標設定の重要性は勉強やスポーツのみならず、人生の影響のテーマなのかも知れません。神宮球場で出場した際に流れる、出身校名の“花巻東”が響きわたることに期待しましょう。

 

【3】「本県審判員 夢の聖地」~八重樫さん意気込み~

熱戦が始まった選抜高校野球大会の審判に花巻市職員の八重樫尚孝さんが北海道・東北ブロック代表として参加する。昨春も派遣が決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で大会が中止になり、2年越しの夢をかなえたい。先輩や家族に感謝の気持ちを示すとともに、若手審判に全国大会を目指す気概をもってもらおうと奮い立つ。

岩手日報 2021/03/20

本県の審判員が甲子園に参加するのは2016年夏以来。春は8年ぶりとなる。八重樫さんの話では、岩手は学童から社会人まで審判をすることが可能で高校生とは違ったスピード感を経験できるそうで、過去には菊池雄星、大谷翔平、佐々木朗希といった超高校級投手のスピード感を体験でき、選手とは違ったやりがいや魅力が審判にはあるそうです。残念ながら本県からのセンバツ出場は叶いませんでしたが、八重樫さんの存在は本大会の楽しみの一つです。

 

【4】「小野寺 岩手の星」~パラ陸上女子車いす2種目V~

本県パラ陸上の新星が初めて出場した国内最高峰の大会、日本パラ陸上選手権で輝いた。女子(脳性まひT34=車いす使用)の小野寺萌恵(盛岡となん支援学校高等部2年)が100㍍と400㍍の2種目を制覇。目標の2024年パリ・パラリンピックに向かって大きな一歩を踏み出した。

大舞台で自己記録を大幅に更新し、一気に全国の頂点に立った。次の目標は12月のアジアユース出場。「100㍍はもう少しタイムを縮めて20秒を切りたい」と力を込める。

岩手日報 2021/03/21

小野寺選手は、一般社団法人岩手障がい者スポーツ協会のHPによれば“いわて障がい者スポーツ強化選手”の一人で、国内外の上位大会や遠征等の参加経費支援と練習環境整備を受け、競技力向上と様々な活動を情報発信しています。何より16歳での日本選手権制覇となると、パラリンピックへの出場だけではなく、パラリンピックでのメダル獲得など夢は広がるばかりです。

 

【5】「チーム一戸 快挙」~全国高校選抜・なぎなた~

なぎなたの第16回全国高校選抜は兵庫県伊丹市で行われ、男子個人の決勝は県勢対決となり、南部日奈太(盛岡三1年・一戸中)が柴田昇翔(一戸1年・一戸中)を判定で下して優勝した。なぎなたの県勢の優勝は初めて。女子団体の一戸は3位に入った。

なぎなたは全国高校総合体育大会(インターハイ)と国体で男子の種目が実施されていない。全国高校選抜退会が全国高体連主催の唯一の大会。

岩手日報 2021/03/22

良き友から良きライバルに変わった二人が全国大会の決勝で相まみえる。中学時代から切磋琢磨した関係が高校でも続き、しかも全国の舞台でしのぎを削る。南部選手は中学時代も全国制覇の経験があるそうで、常にトップあり続けることは本人しかわからないプレッシャーでしょうが、ライバルであり友である柴田選手の存在も大きいのではないでしょうか。二人ともまだ1年生。また来年の決勝も県勢対決になることに期待しましょう。

 

【6】「柔軟な配置、独自休暇」~わが社にしごと改革・栄組~

遠野市上郷町の総合建設業栄組は「物心両面の幸せ実現が優秀な人材育成につながる」を社訓に掲げ、社員の意欲を最大限に引き出す取り組みを展開する。近年力を入れているのが、福利厚生の拡大と業容拡大によるキャリア形成だ。

独自の休暇制度も創設。スポーツ指導や文化芸術活動、ボランティアなどで取得できる「地域貢献休暇」は汎用性が高い。現場に立ちながら、サッカー少年団を指導する新田悠斗さん(22)は「プライベートにも全力で打ち込みることが、仕事への活力になる」と充実感をにじませる。

岩手日報 2021/03/24

担い手不足が叫ばれる建設業界にあっては、これまでの3Kと呼ばれるような過酷な労働環境では若者が定着しにくい業界のイメージでしたが、完全週休二日制を導入し、福利厚生を充実させたことで30歳未満の資格取得が増えたそうです。

優秀な選手を育成するためには優秀な指導者の存在は必要なわけで、優秀な指導者を育てるためには働く環境の充実は不可欠です。建設業界に限らず、様々な業界で栄組のような取組みが広がってほしいと願っています。

 

【7】「岩手のチーム支援しよう」~IBCとめんこいテレビ~

IBC岩手放送と岩手めんこいテレビは、Web上のスポーツギフティングサービス「Unlim(アンリム)」を活用し、ラグビーの釜石シーウェイブス、サッカーのいわてグルージャ盛岡、バスケットボールの岩手ビックブルズへの支援を呼び掛ける。

 ファンはアンリムを通じてチームに1回10円から30万円を寄付し、メッセージを送る。チームは寄付を強化などに利用できる。双方向でメッセージのやりとりもでき、選手の意欲につながる。アンリムは会員制交流サイト(SNS)のミクシィが設立したアスリートフラッグ財団が運営する。

岩手日報 2021/03/25

応援だけでは伝えきれないたくさんの想いを直接伝えることができるスポーツギフティングサービス。コロナ禍にあっては入場制限など応援したくてもできない環境下の中、声援を言葉にかえて愛するチーム、アスリートを支援する。地方を拠点にするプロスポーツチームにとっては強化費の獲得は大きな課題であり、コロナ禍においてはスポンサー側も厳しい経営であることから、サポートのみならず県民全体でチームを支え、県民の誇りとなるチームを育てる。スポーツがコロナ禍の希望となるよう、それぞれのチームの一層の飛躍を期待しつつ、我々も温かいメッセージを送り続けましょう。

 

次回もお楽しみに!

次回のNorthern Rise 時事ネタオピニオンをお楽しみに!