Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.32

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第32弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第32弾をお届けします!

岩手県を中心としたスポーツや部活動に関する時事ネタの中から気になるものをセレクトし、私的な見解でコメントしています。

大会結果などの競技面だけではなく、社会面や地域の話題などにも着眼しています。

※3月27日から4月9日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

1.「福岡国際マラソン終了へ」~12月、75回の歴史に幕~(全国版)

2.「J1仙台ジュニア入り」~一関小の浅利兄弟~(岩手県一関市)

3.「五輪目指し飛躍誓う」~アルペンスキー葛巻選手 全国2冠~(岩手県北上市)

4.「スポーツでクラスター発生」~県内関係者警戒を強化~(岩手県版)

5.「いざ新天地」~県内高校生有力選手の進路~(岩手県版)

6.「いざ新天地」~県内中学生有力選手の進路~(岩手県版)

7.「262チームエントリー」~盛岡市内一周継走大会~(岩手県盛岡市)

【1】「福岡国際マラソン終了へ」~12月、75回の歴史に幕~

日本陸連は26日、五輪や世界選手権の代表選考レースとして長年実施されてきた福岡国際マラソンを、12月5日の第75回大会を最後に終了すると発表した。近年は東京マラソンや海外の高速レースを優先するトップ選手が多く、注目度が低下。それに伴って財政的に厳しい状況が続き、東京五輪後に幕を下ろすことを決めた。

岩手日報 2021/03/28

国内3大マラソンと言えば、別大毎日マラソン・びわ湖毎日マラソン・福岡国際マラソンが日本三大クラシックマラソンレースと呼ばれていますが、すでにびわ湖毎日マラソンは大阪マラソンに統合されることが決定。福岡国際マラソンが終了すると2つのクラシックレースが消滅することに。市民マラソンを含めてコロナ禍によって見直しを迫られるマラソン大会の話題は後を絶ちません。奇しくも最後のびわ湖毎日マラソンでは鈴木健吾選手(富士通)が衝撃の日本新記録を更新したように、最後の福岡でもどんなドラマが起きるのかを注目しましょう。

 

【2】「J1仙台ジュニア入り」~一関小の浅利兄弟~

一関市の浅利皐生(一関小3年)、蓮生(同2年)兄弟は、サッカーJ1仙台のジュニアチームのセレクションに合格し、4月から活動を開始する、本県在住の兄弟がJ1下部組織に同時加入するのは珍しい。2人は将来のプロ入り、海外での活躍を目指して練習に励む。

岩手日報 2021/03/31

近年のサッカー日本代表男子の出身校名を見るとほとんどがJリーグの下部組織出身になっています。プロへの近道はJユースに進むことのようですが、是非とも「いわてグルージャ盛岡」が県内サッカー選手の選択肢となるようにトップから下部まで魅力的なチームになることを期待します。

 

【3】「五輪目指し飛躍誓う」~アルペンスキー葛巻選手 全国2冠~

3月に開催されたアルペンスキーの二つの全国大会で、北上市立上野中学校を今春卒業した葛巻福春選手(フォルダ)が優勝した。今後は高校のトップ選手が集まる北海道のスキー強豪校に進学。全国2冠の誇りを胸に「他の選手と競い合う中で自分の技術を高め、1年からインターハイ優勝を狙う。将来はオリンピックやワールドカップで優勝したい」と一層の飛躍を誓う。

岩手日日 2021/04/03

葛巻選手は今シーズンから北上市の総合型地域スポーツクラブ・NPO法人フォルダとスポンサー契約を結び、活動の支援を受けています。総合型地域スポーツクラブの関わり方として、中高年代のトップアスリートを支援することでクラブの知名度やステータス向上を図り、クラブ経営の安定や活動の幅を広げていき、結果、地域になくてはならないスポーツクラブとなる。我々も同じ総合型スポーツクラブとして参考にしていきたい取り組みだと感じています。

 

【4】「スポーツでクラスター発生」~県内関係者警戒を強化~

県内のスポーツ活動に取り組むグループが新型コロナウイルスのクラスターと判断され、スポーツ関係者が緊張感を高めている。新年度が始まり、これから各地で大会が本格化。感染症対策に万全を期し、警戒しながら大会運営に当たる。

感染拡大を受け、奥州市教委は春休み期間について小中高校に部活動停止を通知し、スポーツ少年団に活動自粛を要請。一関市教委も中学校の部活動で県外移動や他県校を招く練習の自粛を求めている。

岩手日報 2021/04/04

ワクチン接種が進んでいない現状ではコロナ感染リスクとは常に向き合わなければなりません。奥州市教委のように部活動停止にするのか、一関市教委にように県外移動等の自粛にするのか、判断が分かれるところでありますが、常に付きまとうリスクなのであれば、選手目線に立った統一的なガイドラインを示す時期なのかも知れません。

 

【5】「いざ新天地」~県内高校生有力選手の進路~

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、多くの大会が中止になった2020年度、最上級生として努力を続けた高校生アスリートが新天地で新たな一歩を踏み出した。県内外の大学や実業団に進み、飛躍を期す有力選手を紹介する。

岩手日報 2021/04/07~04/08

筆者も毎年楽しみにしている進路情報。個々の選手の情報は控えるとして、筆者なりに掲載情報をもとに進路内訳を調べてみました。掲載人数99人のうち多くは県外の大学に進路を選択しています。筆者的には県内プロ0人ですが、ここにいわてグルージャ盛岡や岩手ビックブルズ内定の選手が現れることが、サッカーやバスケットボール界、ひいては岩手のスポーツ界の発展につながっていくものと考えています。

◇掲載選手の進路内訳(筆者調べ)

 

プロ

実業団

大学

専門

県外

2

2

86

2

92

県内

 

3

4

1

7

2

5

90

3

99

 

 

【6】「いざ新天地」~県内中学生有力選手の進路~

本県の中学スポーツをリードしてきたアスリートが高校で一歩を踏み出した。中学校の最後の1年は新型コロナウイルスで異例のシーズンに翻弄された。新たなステージでインターハイなど全国大会での活躍を誓う有力選手を紹介する。

岩手日報 2021/04/09

高校生に続いて、中学生の話題へ。県外の強豪校にチャレンジする選手がいる一方、陸上男子100㍍全中4位の千田選手(花巻)が地元の高校を選択しているように県内を起点に全国舞台を目指す選手もいます。県内のスポーツ界が発展していくためには県内に魅力あるチームの存在が必要不可欠です。しかしながら、それ以上に大事なことは県内、県外という事ではなく、高校年代で燃え尽きることのないよう、生涯に渡ってスポーツを楽しむ環境、選手の育成こそが大事なのではないでしょうか。

◇掲載選手の進路内訳(筆者調べ)

 

県内

県外

男子

17

5

22

女子

6

2

8

23

7

30

 

 

【7】「262チームエントリー」~盛岡市内一周継走大会~

第74回盛岡市内一周継走大会は2年ぶりに開催される。エントリー数は前回(2019)より53チーム減。コロナ禍で競技者が減ったことなどが影響したとみられる。

岩手日報 2021/04/08

直近のエントリー数にピーク時のエントリー数とエントリー年を追加して表にしてみました。高校男子と一般男子はピーク時の半数に。中学の男女ともに減少傾向にあり、コロナ禍や少子化の影響で今後も減少傾向は続くと思われます。学校側も出場が至上命題な時代から、生徒の自主性を重んじる時代に変化しており、減少はやむを得ないことなのかも知れません。

◇エントリー数の推移

 

 

第72回

2018年

第73回

2019年

第74回

2021年

(前回比)

ピーク時

男子

中学校

118

114

99

(-15)

128(2008)

高校

19

14

13

(-1)

32(1966)

一般

62

56

50

(-6)

97(1995)

女子

中学校

119

111

87

(-24)

123(2009)

高校

11

9

7

(-2)

19(1996)

一般

10

11

6

(-5)

12(2013)

合計

339

315

262

(-53)

411

 

 

次回もお楽しみに!

次回のNorthern Rise 時事ネタオピニオンをお楽しみに!