Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.10

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第10弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第10弾をお届けします!

 

※5月2日から5月15日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

1.「県中総体 開催困難か」~条件付き、結論保留~(岩手県版)

2.「地方大会だけでも実施を」~不透明な夏の甲子園~(全国版)

3.「岩手大会諦めない」~安全最優先に模索~(岩手県版)

4.「生涯スポーツ崩壊も懸念」~新型コロナによる休止の苦境~(全国版)

5.「校庭一変BMXコース」~国際基準、東北で初~(岩手県大船渡市)

6.「県高総文祭 開催へ」~コロナ対策に留意~(岩手県版)

7.「全日本吹奏楽コン中止」「まんが甲子園中止の方向に」(全国版)

8.「小中高生の通信大会 開催へ」~日本水連9月各都道府県で~(全国版)

【1】「県中総体 開催困難か」~条件付き、結論保留~

岩手県中体連は1日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、第67回県中総体総合体育大会を条件付きで開催することを確認した。ただし、開催にあたっては政府の緊急事態宣言の解除が前提としており、全国を対象に1カ月程度の期間延長が事実上決まったことで、県中総体の開催は困難になった。

岩手日報 2020/05/02

非常に厳しい状況であるが、中学生アスリートの活躍の場を何とか提供したいと考えている関係者の気持ちも理解できる。全中は中止となったが、全中が全てではない。どのような形であれ、中学生アスリートの活躍の場があることを願う。

 

【2】「地方大会だけでも実施を」~不透明な夏の甲子園~

新型コロナウイルスの感染拡大で今夏の第102回全国高校野球選手権大会の開催が不透明になる中、都道府県の高野連から選手権大会が中止になった場合でも感染終息後に地方大会を実施し、球児を救済しようという案が出ている。

岩手日日 2020/05/04

日本一をスローガンに戦っているチームには申し訳ないが、現在の状況を鑑みると、全国大会の開催は極めて困難な状況である。しかしながら、日本一だけが人生の全てではないし、全てのチームが日本一をスローガンにしている訳ではない。集大成の場が県チャンピオンでも素晴らしいのでないだろうか。栄光は一瞬、努力は一生。日本一を目指した日々が無駄になる事はない。

 

【3】「岩手大会諦めない」~安全最優先に模索~

県高野連は、新型コロナウイルスの感染終息を願いながら、今夏の全国高校野球選手権岩手県大会(7月9日開幕)の開催方法を模索している。

夏のインターハイの中止を決めた全国高体連も、都道府県単位で部活動の成果を発表できる場を用意するよう検討を要望している。高校剣道の指導者が独自の全国大会の年内実施を目指す動きももられる。

県高野連会長は「投げやりになってもらいたくない。大事なことは高校野球に取り組む意義をいま一度思い返すこと。野球の素晴らしさを追求してほしい」

岩手日報 2020/05/08

緊急事態宣言が延長されたものの、状況は少しずつではあるが好転の兆しが見え始めている。コロナウイルスの影響で全国レベルの大会が軒並み中止になる中で、改めて部活動の意義、スポーツ意義を多くの人が再認識し、新しい部活動の様式が確立されることを願う。

 

【4】「生涯スポーツ崩壊も懸念」~新型コロナによる休止の苦境~

新型コロナウイルス感染拡大による市井のスポーツ活動休止は、部活動に限らない。地域スポーツクラブも苦境にある。

子どもから高齢者まで、地域の住民に様々なプログラムを提供する総合型地域スポーツクラブ。先月前半、日本スポーツクラブ協会が全国の総合型を対象にアンケートを行い、243の回答を得た。

それによると、全活動、または大半の活動を休止しているクラブが86%。100万円以上の損失を出したクラブが36%。再開・継続については「規模を縮小する」が11%、「めどが立たない」と答えたクラブが24%もあった。

1995年に文部省(現・文部科学省)の旗振りで増えていった総合型は、現在3600以上ある。大半は、学校体育館などの公共施設が拠点。3月2日からの一斉休校以降、活動場所を失った。同協会の野川春夫理事長は「行政はスポーツどころではない。今はアンケート時より状況は悪化している」とみる。

朝日新聞 2020/05/09

今はスポーツが最優先ではないかもしれないが、生涯スポーツの面で言えば、地域のセーフティーネットでもある。とかく競技性に目が行きがちであるが、スポーツが果たす役割は東京五輪やプロスポーツのような華やかなものだけではないと改めて感じる。

 

【5】「校庭一変BMXコース」~国際基準、東北で初~

大船渡市の旧甫嶺小跡地を活用した自転車競技BMXの屋外コースが9日、プレーオープンした。国際レースを行う基準を満たしたコースは東北・北海道で初めて。校庭から生まれ変わった起伏に富んだコースを地元の子どもたちが駆け回った。

整備した合同会社TXFは体育館にBMXやスケートボード用の室内バンクも造る予定。市は校舎を宿泊できる交流拠点として改修する。

岩手日報  2020/05/10

廃校を活用したナイスアイディアで、国際基準を満たす整備というところがポイント。県内のオガールのバレーボール専用体育館、県営運動公園のボルダリング場のようにピンホールビジネスとして地域の活性化が期待されます。ただし、本当の評価は2~3年後に市が整備する施設を含めてどう活用されているかが大事です。

 

【6】「県高総文祭 開催へ」~コロナ対策に留意~

県高校文化連盟は12日、岩手日報社の取材に対し、6月~12月の20部門で開催予定の今年の県高校文化祭を安全面に留意しながら実施する方針を示した。また、文化庁は12日、高知県で夏に予定されている“文化部のインターハイ”と呼ばれる、全国高校総合文化祭を、インターネットを活用して参加者を集めずに開催すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ一方で生徒の発表の場を確保するため、パフォーマンスの動画や作品の画像をネットで公開する。

岩手日報 2020/05/13

形はどうあれ、発表の機会をつくってくれた関係者に拍手。スポーツにも共通することで全国一が全てではない。どういう形であれ、中高生が3年間努力したきた場を与えることが我々大人の役目ではないだろうか。

 

【7】「全日本吹奏楽コン中止」「まんが甲子園中止の方向に」

全日本吹奏楽連盟は、10月に予定していた全日本吹奏楽コンクールの中止を決めた。県吹奏楽連盟によると、例年7、8月に開かれる同コンクールの県大会と地区大会を実施するかどうは「白紙」。開催の可否や開催する場合の日程などを検討している。同コンクールは中高生が参加する国内最大規模の音楽コンクール。全国の主催者側は「合奏形式で練習や発表を行うのは難しい環境で、演奏者の感染リスクは拭えない」としている。

8月1、2日に高知市で開催する予定だった全国高等学校漫画選手権大会(まんが甲子園)が今年は中止の方向となったことが分かった。国内外の高校生がテーマに沿って漫画を描き、日本一を競うまんが甲子園。県では「地域により学校再開にばらつきがあり、予選に向けた準備に差が生じてしまう」としている。

岩手日報  2020/05/13

№6で紹介した総文際のように、インターネットを活用した発表の場などを提供できないものだろうか。新型コロナウイルスの問題を“今年だけ”の問題とはせずに、近い将来同じような災害が発生した場合、集まれないから中止で良いのだろうか?新しい生活様式ならぬ新しい発表の場をつくる良い機会ではないのか。

 

【8】「小中高生の通信大会 開催へ」~日本水連9月各都道府県で~

日本水泳連盟は13日、新型コロナウイルスの感染拡大で各種大会が中止となっていることを受け、9月に各都道府県で小中高生を対象とした競泳大会を開いて結果を全国ランキングとして集計する「通信大会」の開催を目指すと発表した。次代を担う選手の意欲を保ち、スポーツ推薦で進学する際に必要となる全国大会の成績を担保する。

岩手日報 2020/05/14

今週の各紙の新聞報道を見ると、全国規模の大会開催は困難である一方で、8、9月あたりから大会の再開を模索している報道が目に留まります。ただし、感染者が発生しない岩手県など「感染観察」に指定された都道府県は、どの時期に大会を再開するのか。少しずつでも動き出すことによって僅かでも追い風に風向きが変わることに期待しましょう。

 

次回もお楽しみに!

14日に39県における緊急事態宣言の解除が発表された。スポーツ界も再開に向けて様々な動きができることから、次週から明るい話題が増えることに期待しましょう。

では、また!