Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.15

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第15弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第15弾をお届けします!

 

※7月11日から7月24日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

1.「沢内マラソン大会廃止決定」~町事業見直しで~(岩手県西和賀町)

2.「バレーボール成年男子東北リーグ創出」~紫波町で来年1月開幕~(岩手県紫波町)

3.「激流みなぎる闘志」~カヌースラローム 五輪⽇本代表が合宿~(岩手県奥州市)

4.「支度部屋でマスク、声援自粛」~春場所以上のコロナ対策~(全国版)

5.「グルージャ4連敗」~失点止まらず遠ざかる白星~(岩手県版)

6.「スポーツ活動中の熱中症予防」~例年以上に対策を~(全国版)

7.「施設使用料 来年4月引き上げ」~財政健全化で市方針~(岩手県奥州市)

【1】 「沢内マラソン大会廃止決定」~町事業見直しで~

西和賀町の沢内マラソン大会実行委員会は、毎年8月に開催してきた同大会を廃止することを決めた。「町の事業見直しのため」としている。同大会は1997年にスタート。昨年の第23回大会には県内外から約640人が出場した。

岩手日報 2020/07/11

コロナの影響で新しい場が創設されている一方で、無情にも廃止となる事業も。マラソン愛好者や地域にとっては厳しい選択ではあるが、自治体や地域が未来に向けて正しい選択をしたと理解したい。

 

【2】「バレーボール成年男子東北リーグ創出」~紫波町で来年1月開幕~

大会の運営を手掛ける紫波町の岩手バレーボールコミッションは来年1月、東北各県の成年男子選抜チームによる賞金制の新リーグ「東北バレーボールリーグ」を創設する。来年1~3月の10日間、紫波町のバレーボール専用体育館「オガールアリーナ」で開催し、同社によると、県対抗の地域リーグは全国初。飲食しながら観戦でき、東北物産展も共催して町の交流人口拡大を図る。

優勝チームは100万円、1試合勝つごとに10万円が贈られる。試合はテレビ放送も見込み、観客席はアルコールを含む飲食も可能。各県の名物をそろえた物産展もオガール内で開催する。

岩手日報 2020/07/16

新しい場の創設のなかで特筆すべき、賞金制のアマチュア大会。アマチュアであってもチームが大きくなればなるほど、経費が掛かることから、アマチュア=無報酬という定義で良いというものではない。そして、単にチーム強化という視点だけでなく、地域貢献に配慮されているところがポイント。プロスポーツチームを見習うべき、スポーツを通じた地域活性化のアイデアではないのか。

 

【3】「激流みなぎる闘志」~カヌースラローム 五輪⽇本代表が合宿~

2021年に1年延期された東京五輪カヌースラローム競技に出場する⽇本代表選⼿が奥州市胆沢若柳の奥州いさわカヌー競技場で強化合宿を⾏っている。⽇本の五輪代表チームが合宿で同競技場を活⽤するのは初めて。五輪延期に新型コロナウイルスの感染拡⼤で練習機会が減る中、国内有数の競技環境を⽣かして⼒を蓄えている。

合宿に訪れているのは、ともにカヤックシングル⽇本代表の⽮澤亜季選⼿、⾜⽴和也選⼿をはじめとする選⼿4⼈、コーチ2⼈ら。コロナ禍で五輪本番の会場となるカヌー・スラロームセンター(東京都)での練習や海外遠征などができなくなり、同市を合宿先に選んだ。13⽇からの⽇程で、選⼿は各⾃の課題解決に取り組んでいる。同競技場は16年の本県での国⺠体育⼤会に合わせて整備された。上級者向けの急流と安定した流量を売りに、市や地元の愛好団体などがまちづくりと競技振興に⽣かしている。東京五輪ではスラロームの事前合宿地となっており、19年には強豪のスペインチームが合宿に訪れた。

岩手日日 2020/07/16

コロナの影響で今後も東京や海外を拠点した活動が難しくなる可能性も否めない。結果的に国体で整備したレガシーが思わぬ形で活かされるケース。これはカヌーに限ったことではなく、他競技でも同様のケースが想定される。今こそ、我がまちの強みとは何かを再確認してほしい。

【4】「支度部屋でマスク、声援自粛」~春場所以上のコロナ対策~

日本相撲協会はリスク管理のため30ページを超えるガイドラインを作成。力士に支度部屋でマスク着用を求めるなど、無観客の春場所以上に対策を徹底する。

 以下、力士のリスク管理に主なポイント。

・支度部屋では準備運動の際もマスクを着用

・各関取の間をアクリル板で仕切って接触を回避

・力水には口をつけず、ひしゃくの消毒も欠かさない

・濃厚接触を避けるために取組後の風呂場で湯船は使えず、シャワーのみが使用可

岩手日報 2020/07/19

何事も万全を期すことに越したことはないが、準備運動からマスク着用など力士には過酷な環境であることは間違いない。相撲に限らず、柔道など接触が避けらない競技にとっては受難な環境であるが、もう少し選手側の環境に配慮した取組はできないものだろうか。余りにも行き過ぎた対応が続いた場合、競技人口の低下などマイナスイメージを持たれなければ良いのだが。

 

【5】「グルージャ4連敗」~失点止まらず遠ざかる白星~

J3第5節は19日、北上市の北上総合運動公園陸上競技場で行われ、いわてグルージャ盛岡は富山に1-4で逆転負けを喫し、開幕から1分けを挟んで4連敗となった。通算1分け4敗の勝ち点1で最下位のまま。

秋田監督は「2点目が非常に悔しかった。ただ、前向きに捉える変化も見られた」。292人の観客は好プレーに何度も拍手を送っていた。美しい得点より、貪欲に奪った勝ち点3を県名は期待している。

岩手日報  2020/07/20

メインスポンサーにNOVA、新監督に秋田豊氏を迎えた今シーズン。期待値も高かっただけに残念な滑り出しとなったシーズン序盤。ここ2試合は先制するも、その後の連続失点による逆転負け。システムやメンバーを入れ替えながら、打開策を見いだそうとしているが、チームとしての「ゲームモデル(取扱説明書)」が見えてこない。記者が指摘している貪欲な姿勢や、がむしゃらな戦いも大事だろうが、チームとして何を目指しているのか。プロである以上、勝敗は一番大事な要素かもしれないが、場当たり的な戦いより、目指すべきスタイルに心打たれるファンもいるのではないか。

 

【6】「スポーツ活動中の熱中症予防」~例年以上に対策を~

全国的な梅雨明けで暑さが本格化すれば、今夏は例年以上にスポーツの現場で熱中症への対策が必要となる。進学コロナウイルスによる自粛期間が長期化し、体力低下や暑さに体を慣らす「暑熱順化」が十分にできていないことが懸念されるためだ。感染症予防のためのマスクも、臨機応変な着脱が求められる。

専門家はスポーツ活動時のマスク着用に関し「体内の熱を外に逃がす熱放射が妨げられることから、通常よりも熱中症のリスクが高くなる」と警鐘を鳴らしたうえで「周囲との距離を十分取れるなら外し、着用する場合は強度を落とすなど、状況に応じて対応してほしい」と話している。

岩手日報 2020/07/21

今はどのスポーツでもマスクをしている選手、スタッフの画が当たり前。感染症対策を徹底することも大事だが、専門家が指摘しているように周囲の状況によって、臨機応変に対応すべきで、マスク着用して熱中症に掛かっては元も子もない。

 

【7】「施設使用料 来年4月引き上げ」~財政健全化で市方針~

奥州市は財政健全化の一環で、来年4月から集会施設やスポーツ施設などの施設使用料を引き上げる方針だ。昼夜別や1時間当たりの料金設定区分を見直して1割程度増額するほか、減免割合も縮小する。見直しにより年間1憶円以上の歳入増を見込む。

岩手日報  2020/07/23

公共施設は多くの市民に利用されていると思われがちだが、アンケートを取ると実は一部のステークホルダーしか利用していないのが公共施設の実態。施設の維持管理費は全市民の税金で賄わられている訳だから、使用料の値上げは当然のこと。市民だから無料、部活動だから減免が当たり前ではない。また、奥羽市を対岸の火事と考えるのではなく、自治体共有の問題と考え、適切な運営を今こそ考えるべきではないか。

 

次回もお楽しみに!

記事を校正しているさなか、いわてグルージャ盛岡の初勝利のニュースが。グルージャに対して厳しい記事になりましたが、今後の飛躍を期待しています。

では、また!