Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.16

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第16弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第16弾をお届けします!

 

※7月25日から8月7日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

1.「新競技 ⾃由な発想で 岩⼿発」~超⼈スポーツ考案へWS~(岩手県滝沢市)

2.「次世代に“審判”託す」~若手を積極的起用コロナウイルス教訓に~(岩手県版)

3.「部外生徒感染で東邦高出場辞退」~愛知の代替大会~(全国版)

4.「3校連合が連覇」~中学ソフトカトレア杯~(岩手県花巻市)

5.「市民ランナー、ベストに挑戦」~盛岡で中長距離記録会~(岩手県盛岡市)

6.「スパイク レシーブ 思い出に」オガール独自に県中学校大会~(岩手県紫波町)

7.「卓球台はさみ、ボールをヘディングで打ち合う“ヘディス”目指すは世界一」~(岩手県盛岡市)

8.「跳んでチャレンジ 千厩・⼟曜塾」~県⽴⼤⽣とダブルダッチ~(岩手県一関市)

 

「新競技 ⾃由な発想で 岩⼿発」~超⼈スポーツ考案へWS~

「スポーツの⽇」の24⽇、岩⼿発の新しい超⼈スポーツのアイデアを創出する、2020年度第1回「アイデア共創ワークショップ(WS)」が、滝沢市の市IPU第2イノベーションセンターで開かれた。⼩学⽣や⾼校⽣、社会⼈らが参加し、⾃由な発想でアイデアを膨らませた。超⼈スポーツは、テクノロジーで⾝体能⼒を拡張した⼈間同⼠で競う新しいスポーツ。年齢や⾝体能⼒、障害の有無などにかかわらず誰もが楽しむことができる。WSは超⼈スポーツのアイデアを出し合い、新しい競技の種を⽣み出すのが⽬的。

盛岡市や滝沢市を中⼼に10〜40歳代の児童⽣徒や会社員、公務員など約30⼈が参加。部活のハンドボールや将来の職業選択に⽣かしたいと参加した盛岡⼀⾼2年⻑沼颯⼤さんは「ベッドから動けない⼊院患者でも楽しめるような超⼈スポーツを考えたい」と話していた。県はスポーツに参画する機会を広げようと、2016年の希望郷いわて国体・希望郷いわて⼤会開催を機に、⾃由な発想で新しいスポーツを創造する「岩⼿発・超⼈スポーツプロジェクト」を展開。これまでに「岩」を取り付けた重さ10キロの巨⼤なアームをぶつけ合い、残った岩の数を競う「ロックハンドバトル」など14の超⼈スポーツが誕生している。

岩手日日 2020/07/25

岩手県HPによると、「年齢や身体能力、障害の有無に関わらず、誰もが生涯を通じてスポーツを楽しむ機会を創出し、健康社会の実現と人的・経済的交流を推進するため、自由な発想でテクノロジーとスポーツデザインを掛け合わせた超人スポーツの開発と普及に取り組んでいる」とのことです。eスポーツといい、改めてスポーツの定義は奥が深い。

 

【2】「次世代に“審判”託す」~若手を積極的起用コロナウイルス教訓に~

26日閉幕の夏季県高校野球大会で若い審判員が球児の喜びや悔しさが詰まった一球一打をジャッジした。派遣する審判員を決める県野球協会審判技術委員会は、若手の出番を確保するため50歳未満に限って招集。無観客となるなど新型コロナウイルスの影響で例年とは異なった夏の大会を後世に語り継ぎ、球児と共に県球界をけん引してほしいとの狙いに、はつらつと応えた。

同協会登録の審判員685中、50歳未満は304人。藤原正己委員長は「これまで若手が審判を務める機会は少なかった。近年は若手の台頭が著しい」とさらなる成長に期待。決勝の球審を務めた花巻市職員の八重樫尚孝さんは「下の世代にはグラウンドに立ちたかったベテラン審判員の思いを忘れないでほしい」と語り、「20~30代の審判を引っ張り、岩手の野球を支えたい」と決意を新たにする。

岩手日報 2020/07/27

無観客という通常より若干プレッシャーが少ないタイミングで、積極的な若手登用。若手に実践の場を提供することで、若い審判の台頭を促している。若い審判が増えることで、審判を志す若者が増えることに期待しましょう。

 

【3】「部外生徒感染で東邦高出場辞退」~愛知の代替大会~

昨春の選抜高校野球大会で優勝した愛知・東邦高が26日、愛知県刈谷市で予定されていた半田高との代替大会4回戦の出場を辞退した。野球部員以外の生徒に新型コロナウイルスの感染者が出たためで、不戦敗となった。東邦高は地元保健所からの要請で8月7日まで休校となり、野球部を含めた部活動も禁止された。

岩手日報 2020/07/27

感染者が野球部員以外というのが何ともいたたまれない事態である。岐阜県の県岐阜商でも同様のケースで代替大会を辞退している。対戦相手に対する感染防止という視点では、真っ当な考えであるが、選手全員にPCR検査を実施した上で、当該部員に感染者がいない場合は出場できるなどの考えはないのか。そこまでして、やる意義を問われと難しい問題であるが、今後はコロナウイルスとの“付き合い方”を検討する必要があるのではないか。

 

【4】「3校連合が連覇」~中学ソフトカトレア杯~

花巻市石鳥谷町で開かれた中学生のカトレア杯ナガセケンコー旗争奪ふれあいソフトボールカーニバルで、一関市の川崎・一関一高附・東山連合チームが連覇を果たした。新型コロナウイルスで多くの大会が中止となる中、3年生選手4人は最後の公式戦で有終の美を飾り、喜びをかみしめている。

一関一高附の捕手・加藤選手と中野投手は「合同チームは練習面で大変なこともあるけど、単独チームより得るものが多い」と語る。

岩手日日 2020/07/31

ユニフォームの色は違えども、思いは単独チーム以上のものを感じる。合同チームの問題は、避けられないものではあるが、そもそも問題と考えるのでなく、共通の課題として、より良き方向性を示していくことが大事なのではないか。

 

【5】「市民ランナー、ベストに挑戦」~盛岡で中長距離記録会~

陸上中長距離の記録会、IWATE GRASS-Lot RACEは1日、盛岡市の県営運動公園陸上競技場で初めて行われ、約100人の市民ランナーが自己記録を目指して健脚を競った。滝沢市出身の陸上長距離選手、阿部飛雄馬さん(東京大学院1年)がトラックレースを身近で感じてもらおうと企画。小学生6年生以下の1000M、一般の1500M、5000Mの3部門で実施した。コースの近くで観戦できるスペースを設け、拍手で力走する選手を後押し。県内のランナーもペースメーカーとして好記録をアシストした。

阿部さんは「ランナーの楽しそうな顔を見ることができた。コンディションなど100点満点の条件。2回目以降も工夫して開催したい」と気持ちよさそうに汗を拭った。

岩手日報  2020/08/02

過去のオピニオンで紹介した記録会が遂に実現。ペースメーカーの配置や、コース内観戦など新しい取り組みが実践されています。同日には岩手県トラック競技記録会が開催されており、大会の形は違えでも、陸上に取り組む全ての選手が自己記録に挑戦できる素晴らしい一日になったのではないでしょうか。IWATE GRASS-Lot RACEの第2回以降の開催に期待しましょう。

 

【6】「スパイク レシーブ 思い出に」オガール独自に県中学校大会~

県中学校バレーボール大会は2日までの3日間、紫波町「オガールアリーナ」で開かれた。これまでの練習の成果を発揮する場として、選手らは全力でプレーした。同大会は、県中総体中止を受けてオガールが企画。男子14チーム、女子12チームが出場し、トーナメント方式で試合した。

新型コロナウイルスの感染症の拡大防止のため会場内は無観客としたが、はつらつとプレーする選手らの姿をネット配信。会場の外には、スマートフォンで試合経過を見守る保護者らの姿が見られた。開催にあたっては、クラウドファンディングを通じて全国の約300人が支援した。

岩手日報 2020/08/04

全国的に感染者が増えているなかで、今後も無観客での開催もやむを得ないところだが、関係者の試合を観たいという想いにどう答えるか。費用や機材等の問題もあるが、今大会で行ったネット配信が大きなヒントになるのではないか。

 

【7】「卓球台はさみ、ボールをヘディングで打ち合う“ヘディス”目指すは世界一」

卓球台を使いゴムボールをヘディングのみで打ち合う「ヘディス」で世界一を目指すアスリートが本県にいる。盛岡市出身の鈴木選手(岩手大院1年)は練習で鍛えたラリーを武器に2019年の日本個人ランキングで1位に上り詰め、昨年、本場ドイツで行われた世界大会で17位に入った。自らの競技活動継続と普及のため勝ち続ける覚悟だ。

昨年11月に本場ドイツで約1か月、武者修行した。練習では世界一の選手に胸を借り、約200人が出場した世界大会で17位に入った。大きな刺激を受け「世界に挑戦し、世界一を目指す」ことを決めた。

 スポンサーを獲得し「ヘディスで食べていくこと。『プロ』になること」が今後の目標だ。そして先駆者として競技を普及させること。ドイツでプレーし、大会運営を学び、経験を伝える。そのためにもっと力を付け、結果を出し続けることを誓う。

岩手日報  2020/08/05

ボールを足や頭で自在に操る技術を競う「フリースタイルフットボール」はプロ選手がおり、世界大会が開催されることは知っていたが、まさか卓球台とヘディングでプレーする競技があったことは。ヘディスとは2006年にドイツの学生がプールサイドのサッカー場が混んでいたため卓球台で遊んだことに由来するスポーツで、ヘディング卓球ともいうとの事。今後の鈴木さんの活躍やヘディスに注目していきましょう。

 

【8】「跳んでチャレンジ 千厩・⼟曜塾」~県⽴⼤⽣とダブルダッチ~

⼀関市千厩町の千厩市⺠センターが主催する学びの⼟曜塾「スポチャレキッズ」は6⽇、同センターなどで開かれ、千厩⼩学校の児童15⼈が⼤学⽣の指導でダブルダッチを体験するなどして交流した。県⽴⼤のダブルダッチサークル「ROPEADOPE」のメンバー4⼈が訪問。児童にダブルダッチの魅⼒を伝えたほか、夏休みの宿題を教えた。

ダブルダッチは縄を2本使った縄跳びで、児童は回転する縄に引っ掛からずに跳ぼうと果敢に挑戦。慣れてくると、学⽣の指導で⾜を開閉しながら跳んだり、複数⼈で呼吸を合わせて跳んだりし、熱中症に気を付けながら爽やかな汗を流していた。

岩手日報 2020/08/07

またまた初めて耳にする競技。ダブルダッチとは2本のロープを使って跳ぶアクロバティックな“縄跳び”。エンターテイメント性の高いロープスポーツで、毎年、アメリカでは世界大会が開催されており、日本代表チームが出場し、毎回上位に入り日本のレベルの高さが証明されているそうです。老若男女誰でも楽しめそうな競技で、誰しもが馴染み深い“縄跳び”っていうところが入りやすく良いですね。

 

次回もお楽しみに!

今週は超人スポーツ、ヘディス、ダブルダッチと、改めてスポーツの奥深さを勉強した週になりました。

では、また!