Northern Rise 時事ネタオピニオン Vol.27

瀬川猛SC(スポーツコーディネーター)のスポーツ時事ネタ第27弾!

瀬川SC(スポーツコーディネーター)によるスポーツの時事ネタ紹介の第27弾をお届けします!

岩手県を中心としたスポーツや部活動に関する時事ネタの中から気になるものをセレクトし、私的な見解でコメントしています。

大会結果などの競技面だけではなく、社会面や地域の話題などにも着眼しています。

※1月16日から1月29日までの気になる時事ネタを日付順に掲載

 

目次

【目次】

1.「全中冬季大会初の中止」~中体連感染再拡大受け~(全国版)

2.「本県成年男子棄権へ」~国体アイスホッケー~(岩手県版)

3.「吉田選手万感」~スケートインターハイ女子500V~(岩手県盛岡市)

4.「国際審判員として活躍」~日本バスケットボール協会公認S級・小田中さん~(岩手県花巻市)

5.「埼玉県出身、初の栄誉」~優勝力士なしは1府10県~(全国版)

6.「冬季インターハイ等、県勢総評」~選手層の薄さ深刻~(岩手県版)

7.「一関国際ハーフマラソン」~賞金レースに~(岩手県一関市)

 

【1】全中冬季大会初の中止~中体連感染再拡大受け~

日本中学校体育連盟は新型コロナウイルス感染再拡大を受け、今月末から2月にかけて行う予定だったスキー、スケート、アイスホッケーの冬季の全国中学校体育大会を中止すると発表した。中体連によると、冬季大会の中止は史上初めてという。昨年は夏に東海地方で予定された全国中学校体育大会、12月の全国中学校駅伝が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった。

岩手日報 2021/01/19

これで今年度の中体連の全国大会は全て中止に。

年末年始に行われた高校生の全国大会において、大会期間中に選手がコロナウイルスに感染し大会を去るチームや、大会後に地元に戻りクラスターが発生するチームがあり、大会での感染リスクのみならず大会後の感染拡大リスクもある。

大会を中止することが最大の感染対策ではあるが、3年間の集大成となるべく大会を開催させたいと思うジレンマは常に付きまとう年なのだろうか。

 

【2】本県成年男子棄権へ~国体アイスホッケー~

愛知県で開催される国民体育冬季大会に出場を予定していた本県成年男子のアイスホッケーチームが棄権することが分かった。新型コロナウイルスの影響で愛知県にも緊急事態宣言が出され、現地入りに難色を示す所属先や選手が続出し、苦渋の決断を強いられることとなった。代表選手16人中、約半数が辞退する考えを示し、チーム編成できない状況になった。

岩手日報 2021/01/20

社会人選手として、家族や仲間の生命を守る決断と、企業の社会的立場を守る決断。

決断の一つに感染者が少ない地方“だから”こその側面もあるのではないでしょうか。

 

【3】吉田選手万感~スケートインターハイ女子500V~

無念のレースから1年。心身共に強くなり、日本一をつかみ取った。スピードスケートインターハイ女子500㍍で、吉田雪乃選手(盛岡工3年)が同種目で県勢2人目に立った。優勝候補として臨んだ前回は4位。悔しさをバネに目の色を変えてスケートと向き合った。先輩の背中を追い、監督と二人三脚で歩む大器は、一つの目標を成し遂げ、世界への道を視界に入れる。

 吉田選手は春から盛岡市のビル管理などを手がける(株)寿広に就職し、植津監督に師事し世界を目指すとのこと。吉田選手は「地元が好きで、岩手で活躍したい。少しでも元気と希望を与えられる選手になりたい」と夢を膨らませる。

岩手日報 2021/01/22

まずは吉田選手おめでとう!

そして、地元が好きで地元で活躍したいという選手の思いに応えてくる企業がいること。

地方から世界へ、今後の吉田選手の益々の活躍を願っています。

 

【4】国際審判員として活躍~日本バスケットボール協会公認S級・小田中さん~

花巻市出身の日本バスケットボール協会公認S級審判、小田中涼子さん(東京都在住)が活躍の場を広げている。女性では国内で4人しかいないFIBAの国際審判員の資格を有し、国内男女のトップリーグや国際大会で実績を積む。開幕まで半年となった東京五輪で笛を吹く可能性もあり、「どのゲームでも信頼されるレフェリーを目指したい」と腕を磨いている。

岩手日報 2021/01/23

本オピニオンでも度々取り上げている本県各競技の審判員の活躍。

野球でも国際審判員の資格を取得し、東京五輪を目指している審判員も奇しくも花巻市出身の審判員。

野球でもバスケットボールでも東京五輪の舞台に立てることを期待しています。

また違った角度で東京五輪に注目していきたいと思います。

 

【5】埼玉県出身、初の栄誉~優勝力士なしは1府10県~

大栄翔の平幕優勝により、出身地の埼玉県に初の賜杯がもたらされた。優勝制度が確立した1909年夏場所以降、関東地方では最後となった。野球やサッカーなどスポーツが盛んな県にしては意外だが、歴代横綱も不在。これで優勝力士が出ていないのは宮城、福井、岐阜、静岡、滋賀、京都、和歌山、島根、徳島、宮崎、沖縄の1府10県となった。

岩手日報 2021/01/25

この記事をみて我らが岩手県の名前がない。

しかし筆者が知る限り郷土力士が優勝した記憶がないので、早速調べてみることに。

岩手県は第29代横綱“宮城山”が2回優勝しており、しかも初優勝は1927年(昭和2年)。

さすが国技といわれる大相撲の歴史の深さ。

今場所の郷土力士は唯一の関取である十両の錦木は残念ながら負け越しになりましたが、幕下の力士も含めた“郷土力士の奮起に期待し”第2の宮城山”が誕生することを願っています。

 

【6】冬季インターハイ等、県勢総評~選手層の薄さ深刻~

冬季インターハイの県勢はスピード女子の吉田選手が500㍍で念願の優勝を飾った。入賞はこの一つだけで、直近5年では最小。抜本的な立て直しが急務。

 また、年末年始に各地で開催された全国高校大会。県勢は振るわなかった。ホッケー女子の不来方が8強、弓道女子団体の不来方が5位、バスケットボール女子の盛岡白百合学園が10年ぶりの勝利を挙げたのが目立つ程度で、大半の学校は歯が立たなかった。

岩手日報 2021/01/26

総評には「特に冬季競技は長年の課題である選手層の薄さが深刻だ。

その中で関係者はあらゆる方策を模索している。越境入学はその一つ」と。

越境入学も解決策の一つだろうが、入る選手もいれば、出る選手もいるわけで。

益々、少子化が進む中で一朝一夕に解決できるものではないが、まずは指導者を含めた魅力ある部活動の充実が急務ではないだろうか。

スピードスケートの吉田選手が良い例ではないのか。

 

【7】一関国際ハーフマラソン~賞金レースに~

一関国際ハーフマラソンは、今年の第40回大会からメイン種目のハーフマラソンを賞金レースとすることを決めた。具体的な金額、獲得賞金が重複した場合の扱いは今後決める。岩手陸協などによると、県内の陸上大会で主催者負担による賞金レースは初めて。

 今後の大会のコンセプトに「えりすぐりの精鋭たちのハイレベルなマラソン大会」を掲げ、競技性を重視した大会へシフトする方向性を打ち出した。賞金レース導入により、他大会と差別化を図り、有力選手を集める狙いがある。

岩手日報 2021/01/21

今や全国各地で開催されるご当地マラソン。

市民ランナーにとっては選択肢が多い環境下であるが、トップ選手の本気の走りや、本気で記録狙う環境など、“一関マラソン”に出ればホンモノの空気を味わえる地方大会。

是非、夏の北海道マラソンのように地方の風物詩と言われる大会になることを期待しています。

 

次回もお楽しみに!